みなさまこんにちは!
今日は、私、シオジー、
かって、日本司法書士会連合会総合研究所比較法研究部の研究員に任命され、10年間弱の活動を行ってきましたが、
かねてから、当時の研究資料や、現地視察などの報告書などについて、その集大成を行いたいと考えていましたので、
諸先輩から指導をいただきながらつとめてきました研究成果などを、このコーナーで、徐々に掲載させていただきたいと思います。
2002年当時、韓国釜山を初めて訪れ、現地の法制度に関し、比較法研究部の一員として報告書を日本司法書士会連合会総合研究所あてに提出しましたので、
当時の報告書をそのままアップさせていただきます。
韓国へは、1990年代に三度ソウルを訪問しておりましたが、この釜山訪問から、ますます韓国への思いが強くなりました。

韓国視察に参加して
(2002年9月14日~17日)
比較法研究部 塩川彰彦
今般、上記日程にて韓国プサン(釜山)市を訪問し(釜山市訪問は初めてです)、釜山大学教授 金 容旭先生、大光法務士法人会長 金 貞洙先生、釜山地方法務士会会長 呉 鍾文先生、釜山地方法務士会顧問 許 鎮先生とお会いし、各氏から、韓国不動産登記制度並びにその運用を担う専門職能(法務士)の現状に関する報告をいただき、
日本の登記制度及び司法書士制度との比較検討を行ないながら、日韓双方の今後の検討課題を模索いたしました(特に、今年度改正された司法書士法には、各氏とも非常に興味を持たれたご様子で、職能法比較論議に長時間が費やされました)。
韓国不動産登記制度の研究に関しましては、当面の私の調査・研究分野ではありませんが、比較法研究部における蓄積された遺産として承継せねばならない多くの研究資料がありますので(1993年度発刊された「韓国不動産登記制度の研究その1」から、2001年THINK会報第98号「登記申請義務化に関する若干の検討」まで)、日本及び世界の不動産登記制度を考察する貴重な資料と位置付け、今後の検討素材として生かされるよう資料編纂に貢献できればと考えます。
さて、我々が参考にすべき韓国不動産登記制度の視点は、専門外の私が今更指摘することではありませんが、韓国民法第186条において、登記を効力要件としていることでありましょう。
さらに、1990年8月1日不動産登記特別措置法(法律第4244号)が公布され(1ヶ月後施行)、その特徴として、
① 不動産の所有権移転を内容とする契約を締結した者には登記申請義務を課し(登記強制)
② 契約を原因(売買・交換に限定せず)とした所有権移転登記申請の場合、登記原因証書としてその契約書に、市長・郡守又はその権限の委任を受けた者の「検印」を受け管轄登記所に提出することとした
③ 登記原因の虚偽記載等の禁止
④ 相当な名義信託の事由を疏明する以外は、第三者の名義に登記申請することが出来ない(名義信託禁止)⇒その後1995年7月1日施行による「不動産実権利者名義登記に関する法律」により廃止
⑤ 刑法的規制としての罰則と懈怠料規定 等々が挙げられます。
さらに、韓国不動産登記法第30条が規定する「法人でない社団等の登記申請人」に関しては、当部会で度々指摘されるように、我が国でも権利能力なき社団の登記及び入会的水利権を有する集団や入会林野を有する村落共同体などの登記能力を検討し、その実現へと導かねばならないと考えます。
また、ハード面では、法人の印鑑証明書の自動発行機、類似商号に関する(簡易)自動調査機、不動産登記簿謄本の自動発行機等の各機能を、釜山地方法院の職員によるデモンストレーションにて確認することが出来ました。
話は変わりますが、釜山市を訪問した初日の14日(土)晩餐会を催し(費用は我々が負担しました)、研究話に花を咲かせておりましたその席で、村瀬先生が主張された登記行政と専門職能の役割に関する提案に対し、金 貞洙先生(法学博士)が歴史法学派のサヴィニーの言葉を引用し見解を打ち出されました。
法律学の基礎を築いたフリードリッヒ・カール・フォン・サヴィニー(1779年~1861年)に関して自分は全くチンプンカンプンでありましたので、非常に恥ずかしい思いがし、帰国後、歴史法学派(法律学の基礎をサヴィニーが築き、プフタとヴィントシャイトが体系化し、イェーリングが完成させたと説かれる)と近代パンデクテン法学に関し少しの知識を得ました。
やはり、研究に携わる者は、常に進取の精神(気性)で物事にチャレンジしていかねばならないなという思いがいたしました(私はあらぬ方向にチャレンジすると人は評するようで……?)。
さて、現段階で私に与えられた研究課題は、不動産登記制度としてのトレンス法の機能を少しでも解明することにあります。そして、その入り口から見えるものは、人類史であり、さらにはこれから宇宙へ旅立つ人類の未来でもあります。
トレンス法研究に着手し一歩一歩進むうちに、オーストラリアの歴史から英国の歴史へと進み、やがてオランダ・ハンザ同盟市(北ドイツ)の土地法の歴史を学ばねばならないと痛感するに至ると思いきや、フランスを経由してローマ法までも遡る必要性が出てまいりました。
もうきりがないのですが、歴史を求め始めると、未来を見出したくなります。遠い将来宇宙法が確立され、宇宙公法・宇宙私法(例えば火星財産法・火星土地法?)なるものが人類の営みを規律する時代を想定し、21世紀初頭における地球社会での財産法(土地法)の研究に取り組みたいと考えます。
非常に突拍子なことを申して誠に相済みませんが、幼少の頃より手塚作品に影響され、特に「鉄腕アトム」の世界は私の理想郷であり、何としてでも宇宙へ旅発ちたいという思いが強く、地球という惑星の「土地」概念から他の惑星(火星など)の土地という、現時点では誠に非現実な世界を想像してしまう傾向にありますのでお許し下さい(今後の部会でも変なことを言うと思いますので………)。
最後に、プサン(釜山)市でお世話になりました金先生を初めとする諸先生方に厚く御礼を申し上げます。また、来年プサン(釜山)市を訪問する自己の姿を毎日イメージトレーニングしながら脳裏に刻みつけ、継続的に韓国不動産登記制度を研究して行きたいと考えます。

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という、真面目な報告書を、18年近くも前に提出しておりました。
以後、韓国には、釜山、ソウルと10数回訪問していますが、韓国語の勉強を怠っていましたので、お世話になった法務士の皆さま、大学の先生、法務省(法務部)の皆さまに申し訳ないと思い至り、
この5年~6年、韓国語の学習を継続しています。
これからは、この15年間ほどで現地で購入した、韓国民法、物権法、土地法、会社法、手続法などの読解を、
今度こそ、
この惑星とも、もう、さらばとなるかもしれませんおで、韓国語専門用語とのバトルを開始いたします。
でも、すごい量なので、シオジー担当分野、イングランド・米国・オーストラリアなどの財産法専門書を読むのとは、その10倍の時間がかかりそうで、ぞっとしております。
まだ、フランス語、ドイツ語、スペイン語の財産法を読むほうが楽かなと、甘い思いがもたげてきますが、
自分に厳しく、ハングル語に取り組んでいきたいと考えています。

では、今後とも、韓国法律研究の旅、また、韓国語レッスン、韓国ファッション、韓国歴史の旅、韓国映画、ドラマ、K-pop(ヨジャチングのファンなんで、ヨチンの話が多いかもです)、韓国食文化などの各コーナーで、
韓国文化の紹介とともに、韓国の旅を続けていきたいと思います。
では、
また~~~!
